よくある質問(FAQ)を整えると、お客様が自己解決でき、問い合わせ件数そのものを減らせます。本記事では、実際の問い合わせをもとにFAQを作り・育てていく手順を解説します。
FAQを整える効果
同じ質問が繰り返し来るなら、それはFAQ化のサインです。FAQが充実すると、お客様は待たずに解決でき、担当者は本当に人手が必要な対応に集中できます。
作成の手順
- 問い合わせを集める:一定期間の問い合わせをまとめる。
- 分類して頻出を見つける:内容ごとに分類し、多い質問を特定する。
- 質問と回答を書く:実際の言葉づかいに近い質問文で、簡潔な回答を用意する。
- 目立つ場所に置く:サイトのFAQページや問い合わせフォームの近くに配置する。
読まれるFAQの書き方
FAQが使われない原因の多くは、質問文が探しているものと一致していないことです。
- 質問文はお客様の言葉で書く:「配送状況の確認方法について」ではなく「注文した商品はいつ届きますか?」。実際の問い合わせに書かれていた表現をそのまま使うのが最も確実です。
- 1問1答にする:1つの項目に複数の質問を詰め込むと、検索でも目視でも見つかりません。
- 結論を最初に書く:「できます」「できません」を先に示し、条件や手順はその後に続けます。
- 手順は番号付きで:操作を説明する場合、文章より番号付きリストのほうが確実に伝わります。
- 専門用語を避ける:社内で使っている呼び方は、お客様には通じないことがあります。
並べ方・構成
- 件数の多い順に上から:カテゴリ分けより、まず「よく聞かれる順」が効きます。
- 項目が20を超えたらカテゴリ分け:それ以下なら1ページに並べたほうが、探す手間が少なく済みます。
- 質問文だけ一覧で見えるようにする:回答は開閉式にすると、探しやすさが大きく変わります。
- 関連する項目へリンクする:「解決しない場合は〇〇もご確認ください」と繋げると、離脱を防げます。
頻出テーマをAIで見つける
「どの質問が多いか」を人手で数えるのは大変です。問い合わせをAIで分類すれば、頻出テーマが自動で見えてきます。多い順にFAQ化すれば、効果の高いものから対応できます。
効果の測り方
FAQは作って終わりではなく、問い合わせが実際に減ったかで評価します。難しい計測は不要です。
- FAQ化した種類の問い合わせ件数:公開の前後で比べます。これが最も直接的な指標です。
- FAQページの閲覧数:読まれているか。閲覧が少ないなら、置き場所か導線の問題です。
- 閲覧はされているのに問い合わせが減らない:この場合は回答の中身が問題です。読んでも解決していません。
この切り分けができると、次に直すべきものが「導線」なのか「文面」なのかがはっきりします。
運用のコツ
- 新しい問い合わせ傾向に合わせて定期的に見直す。
- 解決しなかった人向けに、問い合わせ導線も残す。
- 回答は簡潔に。長すぎると読まれません。
- 問い合わせフォームの直前に主要なFAQを置く。送信前に自己解決できると、件数が目に見えて減ります。
- 更新日を記載する。情報が古いまま残っていると、かえって問い合わせを増やします。
よくある失敗
- 社内目線の質問文にする:お客様が使う言葉と一致しないと、そこにあっても見つけてもらえません。
- 網羅しようとして数を増やしすぎる:項目が多いほど探す負担が増えます。よく聞かれるものに絞るほうが効きます。
- 問い合わせ導線を消してしまう:自己解決できなかった人の逃げ道は必ず残してください。問い合わせを塞ぐと不満が水面下に溜まります。
- 作りっぱなしにする:仕様変更や新サービスで、内容はすぐ古くなります。定期的に問い合わせの内訳と突き合わせます。
- 回答が長い:スクロールが必要な回答は読まれません。長くなる場合は、結論を先に書き、詳細は別ページに分けます。